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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    北海道岩見沢農業高等学校生を対象にインターンシップ(就業体験実習)を実施

     

    【空知森林管理署】 


    令和元年6月26日から28日にかけての3日間、北海道岩見沢農業高等学校森林科学科2年生の生徒8人(男子8人)が当署においてインターンシップ(就業体験実習)を行いました。

    インターンシップは、主体的に進路が選択できるよう就業現場の理解を深めることなどを目的に実施されるもので、当署でもできるだけ国有林野事業への理解が深まるようなプログラムを組んで受け入れました。

    初日は生徒達も緊張していましたので、まず実際に伐採などを実施している作業現場へ行き、現場の空気を吸いながら国有林ではどのような施業を行っているのかを見学しました。

    現場見学その1は、間伐作業中の現場へ行き、そこで事業体の方にご協力いただき、ハーベスタによる伐倒・枝払い・玉切り、そしてフォワーダによる集材、椪積みまでの一連の作業を見学しました。

    この現場では、現場代理人の方が岩見沢農業高等学校の卒業生だったので、事業体へ入社した場合の職務内容や現場代理人の仕事内容などをお話しいただきました。また、この現場の監督員である森林官から、職場体験談や監督員の仕事内容を説明し、事業体社員と国有林野職員の職務内容の違いを知ってもらう機会としました。

    間伐現場にて、現場代理人(左)と森林官(右)から仕事内容の説明
    間伐現場にて、現場代理人(左)と森林官(右)から仕事内容の説明

    続いて、間伐実施前の人工林と実施後の人工林に移動し、森林官になった場合を想定し、間伐の必要性の判断、事業として発注するための調査や組み立てなどを体験してもらいました。

    現場見学その2は、間伐を繰り返し出来上がった森林として84年生のトドマツ人工林へ行き、国有林ではどのような森林を目標としているのかを実物を見て感じてもらいました。

    84年生トドマツ人工林(樹高は25mを超え、広葉樹が混交する)
    84年生トドマツ人工林(樹高は25mを超え、広葉樹が混交する)

    午後からは、現場見学その3として今年、植付を行った現場へ移動。こちらでは、どのような樹種の苗木をどのように植えるのかなど造林事業について説明しました。

    クリーンラーチ(グイマツ雑種F1)植栽箇所にて
    クリーンラーチ(グイマツ雑種F1)植栽箇所にて

    このように、1日目は、午前から午後にわたって、造林→保育→間伐→主伐→また造林という人工林での50~100年のサイクルの各ステージを見学し、国有林で行っている森林施業の理解を深めてもらいました。

    2日目は、人工林での林況調査を行いました。

    調査は体験・練習ではなく、結果を実際の測定データとして森林管理署での業務に活用していくこととしました。自分達の調査データが実際に仕事に使われるとあって、生徒達も真剣です。

    2班に分かれ、1日がかりで35メートル×35メートルの標準地を2箇所設定し、すべての立木の胸高直径と樹高を測定。また、ビッターリッヒ法という簡易な調査方法による林況調査も実施しました。

    笹藪の中を歩き回り林況を調査しました。
    笹藪の中を歩き回り林況を調査しました。

    1日の仕事(林況調査)を終えて(お疲れさまでした)
    1日の仕事(林況調査)を終えて(お疲れさまでした)

    最終日(3日目)の午前は、当署若手職員との交流を行いました。

    若手職員との交流では、お互いに自己紹介したあと、生徒たちに自由に質問してもらいました。給料のことや残業・転勤についての質問から、ストレス発散はどうしているのか、辞めたくなったことはあるか、上司や年配の人とはどう接すればいいのかなど、なかなか現実的な質問もあり、当初1時間だったところを1時間半に延長し職場雰囲気・実態を知る機会としてもらいました。

    突っ込んだ質問も多く出た若手交流会の様子
    突っ込んだ質問も多く出た若手交流会の様子

    午後からは、2日目の林況調査結果を集計し、実際に職場で使用している報告様式に取りまとめました。

    続いて、生徒達から、パソコンを使った事務仕事についてどのようなことを行っているのか、また自分にできるものなのかという質問・不安が多く出されたので、今回の林況調査の結果が実際にはどのように使われていくのかを例に事務仕事の流れについて説明しました。

    途中実施した樹木の見分け方のテスト(なかなかの正解率でした)
    途中実施した樹木の見分け方のテスト(なかなかの正解率でした)

    最後に国有林野事業の全体的な概要などの説明や3日間の振り返りを行い、インターンシップを終了しました。

    生徒達からは、「若手交流会が参考になった。」「84年生のトドマツ人工林が素晴らしかった。」「森づくりの大事さを感じた。入庁したい。」「1日目の伐採現場で見た作業員の人が格好良かった。」「もっと事務仕事ばかりの堅いイメージだったが、現場作業も多いことがわかった。」などいろいろな感想を聞くことができました。

    今回のインターンシップにより、国有林野事業へ抱いていたイメージと実際とのギャップが解消されること、また進路について考える契機になれば幸いです。

                                                                                               (主任森林整備官 森林ふれあい担当)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271