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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    置戸町境野公民館完成見学会に出席して

     

    【網走中部森林管理署 


    平成31年3月16日(土曜日)、置戸町境野の境野(さかいの)公民館が完成に伴って開催された見学会に参加しました。 
    境野公民館は、昭和26年、同53年に続き今回が3代目の建物となります。

    平成22年の「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」の施行以降、全国で公共建築物の木造化が進められる中、置戸町及びオホーツク管内で生産されたカラマツ等、地域材等を利用し、木造(一部CLT※も使用)で新築が進められてきました。

    見学会当日は、久しぶりの降雪にもかかわらず、置戸町民約50名が参加する中、公民館で町役場担当者による概要説明の後、新公民館に移動し、木材部分と非木材部分のコントラストが美しい館内で、真新しい木の香りに包まれながら見学・質疑応答が行われました。

    新公民館全景
    新公民館全景

    施設規模は木造平屋建て約498平方メートルで、地域材、町産材のカラマツ、トドマツを用いた木材の使用量は地域材約62立方メートル、置戸町産材約50立方メートル、計約112立方メートルとのことです。(「地域材」の「地域」とはオホーツク管内)

    CLTの製造をはじめ、木製部材の加工・製造のほとんどの部分を置戸町を始め留辺蘂、津別町などオホーツク管内で行われました。

    集会室内壁のCLT
    集会室内壁のカラマツCLT

    集会室内壁面に採用されたCLT部材は、構造材としての使用ではありませんが、断熱効果と意匠性を考慮したとのことで、厚さは9センチメートルの部材を使用しています。
    今後、木材部分は経年劣化により割れや隙間等が発生しますが、適宜補修は行うものの、それらの変化により趣が感じられるようになるのではないかと考えているとのことでした。

     集会室
     集会室


    事務室、受付窓口
    事務室、受付窓口


    可動壁で分割可能な研修教室
    可動壁で分割可能な研修室

    新築にあたっては、旧公民館と異なり地域材等を豊富に利用した木造建築として、バリアフリーはもちろん、多目的な使用を想定して屋内各室の配置などにも工夫をこらし、暖かみと快適性を兼ね備えた機能的な空間とする一方、万が一の場合は自家発電設備などにより内部の電気供給を可能にするなど、地域の防災拠点としての機能も考慮した設備を備えているとのことでした。

    見学に参加された方々からも口々に「やっぱり木はいいね!」との声が上がっていました。町面積の8割以上を森林が占める森林の町に、木材の魅力にあふれた新しい見所が加わりました。

    置戸町は、戦後、地域住民活動の場として地区公民館の設置に力を入れ、「公民館の町」置戸町として全道に名を知られていましたが、この新公民館も、今後、地区の拠点としてあらゆる行事等に活用され、住民生活にかけがえのない施設となっていくことでしょう。

    (※CLTとは、ひき板を繊維方向が直交するように積層接着したパネル。施工が容易で頑丈な特徴がある。詳しくはこちらをご覧下さい)

    (網走中部森林管理署 森林官補 大島)
     

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271