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造林コスト削減に向けた現地検討会を開催!
【檜山森林管理署】
平成30年9月19日(水曜日)に「造林コスト削減に向けた現地検討会」を上ノ国町中の沢国有林で開催しました。
当日は、渡島・檜山管内の振興局や各森林室、各市町村担当者や森林組合をはじめとした林業事業体等の林業関係者、森林管理局関係者の総勢65名で実施しました。
今回の現地検討会は、檜山署の地域重点課題の取組として、市町村森林整備計画推進チーム会議等の各種会議において、地域に情報発信・周知を図っていたものであり、新たな低コスト造林の提案として高い関心を得ていたものです。 また昨年、地域に対して実施したアンケート調査においても、低コスト化の情報提供のほか、新たな低コスト化への取組も期待が高く、今回のテーマは地域の要望を踏まえたものとなっています。
現地検討会は、植付コストの削減を目指した「大型機械地表処理による天然更新」と新たな地拵方法であり下刈の省略を目指した「盛土地拵」(バックホーにより土を盛上げ、農地の畝のように仕上げる新たな地拵方法。)の2つのテーマで実施しました。
現地検討会の概要説明の様子
地表処理は、カラマツの帯状複層伐実施箇所で実行しており、上木のカラマツと有用広葉樹との針広混交林化を目指している旨を説明し、現地を見る中で今後の期待樹種の更新の可能性や更新補助作業の必要性等を議論しました。 参加者からは、「今後の植生回復状況による更新補助作業や下刈の必要性の判断基準」、「期待する樹種以外の更新が図られた場合の森林の取扱をどうするのか」等の意見が出されました。
地表処理箇所の現地確認
盛土地拵箇所では、土を盛り上げ高い位置に植栽することで植生による被圧を防ぎ、下刈の削減が図られることについてイメージ図を使い説明し、試験的に行った現地を見て、メリット・デメリット、成林の可能性等について議論しました。 意見交換では、「植生の回復が見られるが、今後まったく下刈を行わないのか」、「山型形状のため横根の発達が図られず、成長するに従い転倒の可能性が出るのではないか」、「主伐期の伐採を考えた盛土の形状や方向等柔軟な対応が必要」等の意見が出されました。
盛土地拵のイメージ図(クリックすると拡大します)
盛土地拵箇所の現地確認
苗木の成長状況を確認
盛土の状況
今回地域に提案した「地表処理」、「盛土地拵」については、新たな取組であり、まずは地域に知ってもらうことを目的として実施しましたが、成果の是非を含め現地の推移を見守る必要があり、今後も経過観察を進め、改良点等を地域に示すこととし、現地検討会を終了しました。
(森林技術指導官 橘)
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総務企画部企画課
ダイヤルイン:050-3160-6271
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