今年も、5月17日と18日の両日、JICA(国際協力機構)のキルギス国別研修「森林経営」コースの一行が、えりも岬国有林を訪れました。
今回の研修員は営林署の署長が3人、村長が2人の計5人で、キルギスからの訪問は今回で4回目となります。
初日(17日)は署長の歓迎の挨拶の後、「夢は砂漠化しない-えりも岬緑化事業50年の歴史-」のDVDを見てもらい、緑化事業の歴史を知ってもらいました。
その後、第一展望台で蘇ったクロマツ林を見てもらい岬の風の強さを説明すると、「キルギス国民はみんな、標高3000m~5000mに住んでいるので、ここよりもっと強い風が吹いている。」と慣れている様子でした。
研修員からは、「この厳しい環境で緑化を進め、緑を蘇らせたことはとてもすばらしいです。」と、うれしい言葉をいただきました。
それから、管理塔からクロマツ林を360度見渡し、森林と海のコントラストを見てもらいましたが、キルギスには海が無いため、えりもで初めて海を見て感動していました。
二日目(18日)は、「地域住民との対話集会」を行いました。
当日はえりも副町長をはじめ役場の方々、森林組合の方々にも出席していただき、最初に30分程度えりもの緑化事業と様々な取り組みについて説明をしました。
その後の質疑応答では、「中学生、高校生も森林づくりに参加し、次世代の環境意識を育てているのがすばらしい。」という意見をいただきました。
キルギスでは今でも生活のために森林資源の略奪は仕方ないという意識があり、環境に負荷を与えずに人々の生活を改善していくために「環境改善事業」を進めているそうです。
また、キルギスには「公有林しかなく、森林管理はすべて国が行わなければならなく、そのための財源がまったく足りない。」という問題もあるようです。今後は、民間に委託することを考えられており、日本の“森林組合”にとても関心を持っていました。
さらに、日本の技術を参考に、経済と環境をリンクさせて合理的な経営を進めていかなければならないことから、日本で学んだことはすべて興味深く、とても勉強になったようです。
私たちにとっても、参考になる意見や考え方を聞くよい機会となり、とても充実した2日間でした。
この研修がキルギスの森林管理に少しでも役立ってくれたらと願う次第です。