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6月14日(月曜日)、15日(火曜日)の両日、治山事業における木材利用の推進に向けて、担当職員の理解を深めることを目的とした「平成22年度北海道森林管理局北見事務所管内治山事業技術検討会」を開催しました。
現在、治山事業においても生物多様性保全の推進が求められており、具体的な取組みとして、河川の上下流を施設で分断せず、魚類の自由な行き来を可能とした渓流生態系の保全に配慮した魚道の整備や、その土地の郷土樹種を用いて荒廃地の復旧を行う緑化事業、化石燃料とは違い二酸化炭素を放出しない地球にやさしい木材を利用した木製構造物による復旧事業が考えられます。
また、昨年12月に策定された「農林水産省木材利用推進計画」においては地球温暖化の防止や資源循環社会の形成等に資する観点から、農林水産省を挙げて木材利用の推進に取り組むこととし、平成22年度から平成26年度までの5年間を取組期間として、公共土木工事において間伐材等の使用により木材の使用を増加させることとしています。
なお、今年の5月22日に公布された「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律」においても、景観の向上及び利用者に対する癒しの醸成のため、木材を利用した公共施設に係る工作物の設置を促進することとしています。
しかしながら、大雨によって発生した土砂崩れや地すべりなど、自然災害の復旧を主な対象としている治山事業にあっては、個々の材料によって品質がまちまちである木材の利用にあたっては足踏みすることも少なくありません。
このことから、一日目は、網走西部森林管理署西紋別支署管内において実際に木製構造物が設置され十分に機能している現場を視察した後、西紋別支署に会場を移し、それぞれが担当する現場でどうすれば利用できるかなど、木製構造物に抱いている疑問や木材を利用するための技術的な条件について意見を交換しました。
二日目は、オホーツク海に面した紋別海岸において、波浪による海岸浸食を防止し、防風保安林の機能を維持増進するための防災林造成事業が行われている現場を見学しました。
本事業は平成11年より工事が始まり、これまでに約2,200mに渡る護岸工を整備してきましたが、台風の直撃により発生した高浪によって護岸工が壊される被害にたびたび見舞われたほか、護岸工の基礎となる海底の地形が潮の流れによって変化してしまうなど、厳しい自然の中にあって絶えず新たな問題が発生し、その度に速やかな対応が求められてきました。
現在は盛土補強土壁工を施工中ですが、この工事においても、土壁部分の強化を目的として、格子状に組み合わせた丸太材を、同じく丸太材を杭として盛土中に固定・埋設するという木材を活用した工法を採用しており、全国的にもめずらしい防災林造成事業の現場を見たことで、治山事業の必要性と、自然を相手に事業を実行する難しさを実感するとともに、現地視察や意見交換などにより、木材の利用や技術的な条件などの理解を深められたと思います。
(目黒 副所長 )
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