5月13日~14日、キルギス共和国よりJICA(国際協力機構)研修「森林経営」コースの一行がえりも町のえりも岬国有林を訪れました。
一行は、環境保全林野庁や国立公園の所長、地区議会書記長、及び村長の計7人で、キルギスからの訪問は今回が3回目です。
13日は署長の歓迎挨拶、「えりも砂漠からの緑化」のビデオ上映、林業総合センターみどり館での「えりも式緑化工法」などのパネル説明の後、第一展望台に行き、中学生によるカミネッコン植樹の箇所を視察しました。
「えりもは冬の積雪が少なく、強風によって雪が飛ばされてしまうので、土壌の凍結が問題になっている」と話すと、研修員は「キルギスでは標高が高く積雪が少ないため、冬は土壌が凍結して苗木が浮き上がってしまい、その状態で風が吹くと苗木が倒れてしまう。キルギスとえりもの自然環境には共通点がある」と、小雨の降る寒い中、熱心に視察していました。
14日は地域住民との対話集会を行いました。
えりも町長をはじめとする役場、森林組合の方々に出席していただき、最初に1時間程度えりもの緑化事業について説明をしました。
その後、研修員から緑化資金のこと、今後の方針などについての質問がありました。特に、キルギスでは、森林管理に地元住民の協力があまり得られず、どうしたら環境保全の意識を高めることができるのかが課題になっているようです。
私たちもエゾシカの食害で困っていると話したところ、キルギスでは獣害対策として海外からハンターを募っていることなどを紹介され、良い勉強の機会となりました。
最後に、えりもの緑化事業に感動しましたという言葉をいただき、今後もえりもの森林を守っていくために、より一層努力していこうと思いました。