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イチイ樹皮食害

エゾシカの樹皮食害について

エゾシカにより木の皮が食べられる被害が増えている

エゾシカは北海道内で見られる大型草食動物で、明治期に大雪と乱獲によりいったんは激減しましたが、その後の保護政策などにより個体数は増加傾向にありす。
それにともない、エゾシカの農林業への被害が大きな問題となっています。
厳寒の冬、エゾシカはササや樹皮を食べ越冬するため樹皮を食べられる被害が急増しています。
樹皮が全周食べられると木は枯れてしまい林業にとって大変な問題となっています。

樹皮を食べているエゾシカ

調査の目的と方法

調査区はイチイの遺伝資源保存林に指定さており、エゾシカによるイチイの樹皮食害が急速に広がりはじめていることから、エゾシカによるイチイの樹皮食害動向を把握することを目的としています。
調査方法は調査区全体の食害を受けている6cm以上のイチイの胸高直径、食害高、食害程度を調査しました。

樹皮を食べられたイチイ

調査区

  • 網走南部森林管理署1377そ林小班
  • 面積:7.65ヘクタール標高:85~115m
  • 北見イチイ22林木遺伝資源保存林
  • イチイの密度:170本/ヘクタール
  • トドマツ、イチイ、ミズナラ、オオバボダイジュなどを含む針広混交林

イチイの食害推移

画像をクリックすると拡大表示します。

平成7年頃から樹皮食害が見られるようになり、平成9年より調査を開始しました。
平成9年はイチイ全体の約半分が食害を受けていましたが年々増加し、平成19年にはイチイ全体の94%が食害を受ける結果となりました。

保護活動

森林センターでは調査区内のイチイ約110本に食害防除のための網を巻いています。
知床博物館と共催し地元の小学生と一緒に食害防除のための網を巻き、食害の状況や森林の大切さを伝えました。

網を巻くイベントを開催しました

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