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知床森林センター 第118回森林レクリエーションin知床森林レクリエーションin知床 イベント結果第118回森林レクリエーションin知床「しれとこ雪の森 歩くスキーでGO!!」 平成25年2月16日( 土曜日) 開催
イベントの様子
歩くスキーを用いた知床の雪の森を散策するイベントを開催しました。 ご家族での散策を楽しみにしている方や毎年このイベントを楽しみにしている方など北見市、釧路市、斜里町より13名(男性6名、女性7名)の参加があり、 ウトロ高原からオシンコシン展望台(旧知床八景)下に至る約5kmのコースをおよそ3時間かけて散策しました。 オシンコシン展望台(旧知床八景)にて記念撮影
当日は、未明に降り積もった雪の影響でふかふかの新雪の中の散策でした。 深さ20cmほどの新雪を踏みしめながらの散策
樹高30m級のトドマツ・エゾマツ・ミズナラ・カツラ等の巨木が散在する原生的な針広混交林内を、樹木の特徴の説明、樹木が冬の寒さから身を守る為に備えつける冬芽の話、積雪によって表土が凍らずに土壌中に融解水が絶えず供給される積雪のメカニズムの話、上空を飛ぶ野鳥類の観察、林間に見える海に浮かぶ流氷にまつわる話などを交えての森林散策となりました。
直径120cmのハルニレ 幹は朽ちてボロボロながら、反対側の樹皮がかろうじてつながり生きています。 こうした木も、鳥類や小動物、昆虫の棲み家になるなどして役割を果たしています。 ヒグマの爪跡(手前)とトドマツの凍裂(奧) 上空を飛ぶ鳥の観察 林間に見える流氷浮かぶ海
とりわけ、コースの途中にはエゾシカの樹皮食い跡が多く見られました。 職員からその生態や樹皮食害の現状、そして当センターでの取組などについて説明すると、参加者はその被害状況の深刻さに驚いている様子でした。 倒れてエゾシカに皮を食べられたカツラ 食害木の点在する斜面 東京農業大学の学生と食害防止ネットを巻いたハルニレ エゾシカの食圧調査のための囲い(コドラート)を設置している場所 コドラート(写真左側中段)内外を定点撮影し、植生の食圧状況を観測しています。
また、本日の散策では国有林で設定しているいくつかの森林保護区(保護林)を通過しました。この保護林は主要な林業樹種(イチイ・エゾマツ・トドマツ)の遺伝資源を保存するために設定されたものです。 この他、知床地域に設定されている森林生態系を包括して保護するもの、特定の地質を保護するものなどについても解説を行い、国有林における知床世界自然遺産地域とその周辺の原生的な森林を保護するための取り組みについても知っていただきました。
イチイ林木遺伝資源保存林の案内板の前で
「冬の森歩きはなかなかできない貴重な体験でした。」 「林間越しに見える雪原や流氷の景色がとてもきれいでした。」 「自然を大切にする気持ちを育てるのにとても意義のある催しだと思う。」などの感想があり、 参加者はそれぞれ冬の知床の森林を満喫していただけたように感じました。 |
知床森林生態系保全センター
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