知床森林生態系保全センターブログ(2018年11月)
平成30年11月28日(水曜日) 環境省ウトロ自然保護官事務所との意見交換会を実施
11月28日(水曜日)、今年度の山岳巡視業務がほぼ終了したことを受け、当センターのGSSと環境省のアクティブレンジャー(以下、AR)を中心とした意見交換会を知床世界遺産センターにおいて実施しました。
主な話題としては、知床連山の歩道整備についてと知床半島における立入規制区域の今後の対応についてです。
まず、GSS、AR双方で実施した今年度の知床連山の歩道巡視の結果や、環境省事業で実施した歩道整備事業について情報共有をしたのち、来年度以降に整備が必要となる箇所などを確認しました。「歩道上をハイマツが覆ってしまい、頭をぶつける登山客が見受けられた。安全面から整備が必要ではないか」「迷い込み防止のためのロープや方向表示杭のペンキが見えづらくなっている箇所がある。」等の意見が挙げられました。
また、知床半島における立入規制区域(許認可申請により利用者を制限する区域)の対応については、今年度の現場巡視時に利用者が適正な入林をしていたかや、規制を行う上での問題点などについて情報共有しました。
日頃から現場で情報共有をすることはありましたが、改めて意見交換会を実施したことは今回が初めてとなりました。議論は終始白熱し有意義な場となったので、今後も情報共有の場を持つとともに、合同で歩道整備を実施するなど協力体制を持っていきたいと思います。
左側が林野庁職員、右側が環境省、北海道職員
平成30年11月19日(月曜日)~20日(火曜日) 第2回エゾシカ・ヒグマWG
11月19~20日に釧路市において「平成30年度第2回エゾシカ・ヒグマWG」を開催しました。
1日目(19日)はヒグマ関係、2日目(20日)はエゾシカ関係について議論しました。
会議の様子
ヒグマ関係では、「知床半島ヒグマ管理計画」の実施状況等が報告され、今後の方針等を話し合いました。
センター職員も行ったヒグマ個体群トレンド調査の結果と課題も議題に上がりました。
調査結果から、ヒグマの生息数の傾向やヒグマ個体の貴重な情報を得られる、との意見があった一方、
調査やデータ整理に多くの労力を必要とするため、今後どのように継続するかが課題です。
エゾシカ関係では、平成30シカ年度(平成30年6月~平成31年5月)のエゾシカ捕獲等事業の計画を示しました。
今年度も知床においてエゾシカ捕獲を行います。
また捕獲状況等お知らせしていきたいと思います。
平成30年11月15日(木曜日) 国設知床野営場に「とれんベア」を設置しました
知床森林生態系保全センターの目前にある国設知床野営場にとれんベアを設置しました。
とれんベアとは、ヒグマにゴミを荒らされないように作られた頑丈なゴミステーションです。
2基設置しました
なお、これは「知床ヒグマ対策連絡会議(※1)」が策定するヒグマ管理の方針ロードマップに基づいた事業です。
国設知床野営場の維持管理は網走南部森林管理署が担っており、とれんベアの設置も当署が中心となって行いました。
このように生ゴミの管理を徹底することで、
野営場を利用する方々にも以前より安心してキャンプを楽しんでいただけることと思います。
(※1)「知床ヒグマ対策連絡会議」・・・環境省北海道釧路自然環境事務所および斜里町、羅臼町、標津町、知床財団、林野庁北海道森林管理局で構成され、知床半島におけるヒグマ対策や課題(人身事故等)について協議を行っています
お問合せ先
知床森林生態系保全センター
〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東番外地
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FAX番号:0152-24-3477