知床森林生態系保全センターブログ(2018年9月)
平成30年9月26日(水曜日)知床岬地区にて防鹿柵の修繕を実施
知床世界自然遺産地域長期モニタリング計画(詳しくは別記事を参照)の一環として、知床岬地区(知床半島先端部)において、防鹿柵内外での鹿の食害による植生への影響をモニタリングしています。
防鹿柵が破損してしまうと、柵内までシカが侵入してしまうため、調査対照区(柵外)との比較ができなくなってしまいます。2回に分けて防鹿柵の修理と点検を実施しました。
○1回目(8月28日)の様子
出発!ウトロ港から岬付近の文吉湾まで動力船で1時間半かかります。
波しぶきを浴びながら向かう職員一同
到着したら、修繕道具を担いで、防鹿柵まで向かいます。
道中には、シカが好まない「ミミコウモリ」が一面に広がり、
単純な植生になっているところが見られます
防鹿柵には、動物による穴掘り跡や倒木など多くの被害がありました。
何らかの動物によって掘られた穴(複数箇所ありました)
網をくくりつけて侵入を防ぎます
チェーンソーを使って倒木処理
○2回目(9月26日)の様子
この日も前回と同様に動力船に乗って知床岬地区へ向かい、前回のやり残した修繕の続きと巡視を行いました。
前回の作業時にはなかった破損箇所が複数あり、驚きました。
何かしらの動物がここからもぐったのでしょう
網に毛がひっかかっていました。犯人は誰だ!?(ヒグマです)
補修し終えた後は知床岬の巡視を行いました。
この日は天気がよく、国後島が一望できました。
私たちが「今日は国後島や爺爺岳(ちゃちゃだけ)が見えるね」と話している一方、
国後島にいる人は、「今日は知床連山が見えるね」とでも話しているのでしょうか。
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