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平成26年度 第1回河川工作物アドバイザー会議を開催しました。(9月19日)
9月9日から10日にかけて関係者約50名に出席して頂き、今年度1回目の知床科学委員会河川工作物アドバイザー会議を開催しました。 9日はまず羅臼町内にあり、治山ダムによりサケ類の遡上が不可能となっている2河川に行き、上流域に遡上させ、より多くの自然産卵が可能となるためにはどのようにダムを改良したら良いのか現地検討を行いました。
最初に検討したのは、北海道が昭和54年に施工したモセカルベツ川のNo.1治山ダム(コンクリート)です。 ダム放水路を下流に向けて斜めに切ってはどうか等検討しました。
次に検討したのは、森林管理局が昭和44年と昭和53年に施工したオッカバケ川にある2基の治山ダム(鋼製)です。
上流に行けば魚の産卵に適した環境が広がっているので、魚道の設置やダムの切り下げ等検討しました。
最後に、斜里町側へ移動してイワウベツ川支流赤イ川を見ました。 この河川には斜里町の導水管施設1基と森林管理局の治山ダム3基があるのですが、平成18~22年度にかけて改良をし、現在では一番上流にあるダムの上にまでサケやマス達が遡上し産卵しているところです。 施工後3年から7年が経過し、ダム改良前に堆積していた土砂が降雨により下流へ流出する等、地形が年々変化していますが、改良効果は持続していること、土砂流出による災害の発生はないこと等報告しました。 ここでのダム改良は、今後他の河川で行う改良にあたって大いに参考になるといった意見が出ていました。
10日は斜里町ウトロ漁村センターで会議を行いました。 平成24年にユネスコ世界遺産委員会から報告を求められているルシャ川ダムの更なる改良をどういった内容で実施していくか等、多くの議論がなされました。
(生態系管理指導官 佐藤祐吉)
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