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北海道森林管理局

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    平成30年度調査

    清川採種園・雨粉採種園で着果調査を実施(平成30年6月27日)

    平成30年6月27日、上川中部森林管理署管内の清川採種園(上川町)及び雨粉採種園(旭川市)において着果調査を行いました。
    国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センター北海道育種場から4名、北海道森林管理局から2名、上川中部森林管理署から4名の計10名の職員で実施しました。
    対象樹種はアカエゾマツ・トドマツ・カラマツ・グイマツで、双眼鏡を用いて標示板が付いた調査木30~40本を対象に樹冠全体の着果状況(球果となる雌花の開花状況)を観察し、5段階評価で豊凶を判定します。(全体的に着果が多く認められた場合は評価5、全く着果が認められない場合は評価1となります。)

    着果調査の様子
    着果調査の様子

    午前は清川採取園でアカエゾマツの調査を行いました。調査は順調に進みましたが、樹幹上部に着果が見られる調査木は数本のみで、全体的にはほとんど着果していない調査木が多く見られました。過去数年の調査結果を見ても豊作な年は少なく、今年度も同様の結果となりました。今年度に受光伐を予定しているため、伐採対象の調査木に付いている標示板を調査終了後に伐採対象外の個体に付け替え、午前の部を終えました

    標示板付け替えの様子
    標示板付け替えの様子

    午後は雨粉採種園へ移動し、トドマツ、カラマツ、グイマツの調査を行いました。
    途中、雨の影響で双眼鏡のレンズが曇ることもありましたが、着果が豊作な調査木が多く、肉眼でも着果状況が判別できる調査木もありました。過去数年の調査結果を見たところ、「並」(評価平均2.5~3.5)程度の着果状況が続いており、全体としては今年度の着果状況も良好でした。

    【調査を終えた隊員の感想】
    調査を通じて気づいたのが林床の天然更新の違いでした。調査結果が「凶」のアカエゾマツの林分には多くの天然更新稚樹が育っていたのに対し、他の樹種の林分では、着果が「豊」でも天然更新はあまり見られません。もしかすると耐陰性が強いと言われるアカエゾマツは、樹冠下でも稚樹が着実に育っていくので、豊作期を作る必要がないのかもしれないと思いました。
    採種園の着果調査に昨年も参加し、今年で2度目の調査でしたが、双眼鏡で着果状況を確認する機会は普段の業務ではあまりなく、樹木について知ることができるとてもいい機会になりました。また、このような調査があれば、是非、積極的に参加していきたいです。

    銀山採取園・発足採取園で着果調査を実施(平成30年6月19日)

    平成30年6月19日(火曜日)、石狩森林管理署管内の銀山採種園(仁木町)及び後志森林管理署管内の発足採種園(共和町)において着果調査を行いました。

    森林総合研究所林木育種センター北海道育種場から4名、北海道森林管理局から5名、後志森林管理署5名、後志振興局から2名、檜山署から5名の計21名の職員で実施しました。
    対象樹種はアカエゾマツ・トドマツ・カラマツ・グイマツで、双眼鏡を用いて標示板が付いた調査木30~40本を対象に樹冠全体の着果状況(球果となる雌花の開花状況)を観察し、5段階評価で豊凶を判定します。(全体的に着果が多く認められた場合は評価5、全く着果が認められない場合は評価1となります。)

    (調査する木には標示板がついています)
    (調査する木には標示板がついています)

    午前中は銀山採取園でトドマツの調査を行いました。まずみんなで目あわせを行い、探すべき球果を確認しました。その後、北海道育種場の方と球果が確認される木を中心に調査を行いました。今年は球果が確認された木が少なく、銀山採取園での調査結果は着果指数が1.75と並下の評価でした。

    午後は発足採取園に場所を移し、檜山森林管理署の職員も加えトドマツの調査を行いました。3つのグループに分かれて球果の確認を行いました。

    (着果調査の様子)
    (着果調査の様子)

    午前中の調査でようやく目が慣れてきたかなと思いきや、ほとんどの木で球果が確認できませんでした。発足採取園での調査結果は着果指数が1.13と凶の評価でした。

    調査終了後に超音波樹高測定器の使い方を教えて頂き、実際に体験しました。この機器は水平距離と斜距離から自動的に計算して樹高を出してくれます。

    (最初に水平距離を測る)
    (最初に水平距離を測る)

    (その後、木の頂上を測り、樹高を算出)
    (その後、木の頂上を測り、樹高を算出)

    【調査を終えての感想】

    双眼鏡を用いてこのような調査に参加したのは初めてでした。最初のうちはどれが球果か分からず、苦戦しましたが、育種場の方のサポートもあり見つけることができるようになりました。
    ただ、今回着果を確認できた木が少なかったことは周期の関係もあったとはいえ、残念でした。
    球果が一つでもあれば評価が変わるので、その一つを見つけるために双眼鏡で目を凝らして確認するのは大変でした。
    またこのような機会があれば積極的に参加したいと思いました。

     

     

    お問合せ先

    森林整備部 技術普及課
    担当者:企画官(技術開発)、技術開発主任官、技術係長
    ダイヤルイン:050-3160-6285