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7月の日記

 

 森林・林業再生プランを実行する人材の育成

    森林・林業再生プランのポイントは、戦後造成し、現在充実しつつある森林資源を有効に活用するとともに、無秩序な伐採の抑制や適切な更新を確保し、持続可能な森林経営を実現していくため、新たな森林計画を実効あるものとすることです。

    そのためには、市町村森林整備計画の策定や森林経営計画(仮称)の認定・実行監理など森林計画制度の運用を現場で担う市町村を技術面から支援する新たな人材として、高度な知識・技術と豊富な実務経験を有するフォレスターの育成と活用が不可欠なものとなっています。

    また、対象区域内の森林所有者をまとめ森林経営計画(仮称)を作成するキーパーソンになる森林施業プランナーや森林作業道を地形、地質等の現地の条件に応じて開設したり高性能林業機械を操作したりするオペレーターなどの現場の技術者・技能者の育成が不可欠となっています。

     このような中、平成23年度以降、北海道森林管理局は、森林・林業再生プランを踏まえ、国有林野の多様な立地を活かして、北海道における森林経営のニーズに最も適した研修フィールドや技術を提供することなど集合研修(准フォレスター研修、林業専用道技術者研修)等を実施し、人材を計画的に育成していく予定です。

 

 准フォレスター研修

    准フォレスターとは、フォレスターが認定され本格的に始動するまでの間、都道府県職員や国職員等のうち森林計画制度に関する研修(准フォレスター研修)を受けた者を認定するものであり、市町村森林整備計画の策定等の支援業務を行います。

    研修では、市町村森林整備計画の概要、市町村森林整備計画演習、路網と作業システム、路網線形計画、森林施業の集約化、森林経営計画の概要、森林経営計画作成演習、森林整備企画演習(路網整備等効率的な施業構想の策定)、森林施業における労働安全、木材流通・販売等の多岐にわたるカリキュラムを受講し、准フォレスターとして必要な知識と技術を習得します。

 

林業専用道技術者研修

    林業専用道とは、森林づくりを進めていく上で欠かす事のできない路網づくりにおいて、幹線となる林道を補完し、森林作業道と組み合わせて、森林施業の用に供する道路をいい、従来の林道と比較して、地形に沿った屈曲線形及び波形勾配を採用して土工量の軽減を図り、簡素な構造を目指す新たな林道です。

    研修では、林業専用道を作設していくために必要な知識、技術を講義、演習及び現地での検討等を通じて習得します。 

 

関連情報リンク

 

 

 

 

 

准フォレスター研修(第1週・第1コース)

平成23年7月11日~15日   

 森林施業の実行監理演習などを行いました~2日目(平成23年7月12日)

2日目は、初対面の方が多かった1日目と違い、研修生間のコミュニケーションもスムーズ。グループ討論も非常に活性化するなか、次のような研修が行われました。 

「ゾーニングと森林施業の考え方」(講義)

(講師:林野庁計画課)

 ゾーニングと森林施業の考え方を学ぶ講義のもよう

准フォレスターは、地域の森づくりのビジョンを立てる主体であることから、担当する地域の森林が持つ多面的な機能の持続的発揮を目標に掲げ、その目標を達成していくために、各地域の森林の役割区分を決めていく「ゾーニング」、最終的な森のかたちである「目標林型」、具体的な森づくり作業である「森林施業」をどのように組み合わせていくかという技術が求められています。

この講義では、これらに取り組むための基本的な考え方や各種制度について学び、理解を深めました。

ゾーニングと森林施業の考え方を学ぶ講義でのグループ討論

講義の中ではグループ討論も行われ、各自が持ついろいろな森づくりのビジョンについて熱心に発言し合い、これから取り組んでいくべき方向性などについての考えを深め合いました。

 

路網と作業システム(講義)

(講師:(独)森林総合研究所北海道支所 地域研究監 佐々木氏)

路網と作業システムの講義の模様

森づくりのための作業路網整備と高性能林業機械を使った作業システムに関する知識は、生産性が高く、低コストな森林施業を実現していくための最重要事項です。

この講義では、長期の使用に耐える路網はどのように作設するとよいのか、作設費用を抑えるポイントは何なのか、地域ごとの地質や気象条件を踏まえることの重要性。また、どのような高性能林業機械を組み合わせていけば効率的な作業を行っていけるのかなどについて、先進事例の紹介などを織り交ぜながら学びました。

 

森林施業の実行監理演習(講義と演習)

(講師:林野庁研究・保全課、北海道森林管理局森林整備第二課・販売第二課)

森林施業の実行監理演習の模様1

各地域で森づくりを進める「森林施業プランナー」への技術的支援を行うのも准フォレスターの大切な役目です。そのためプランナーが作成した施業提案書及びその実行などが技術合理性、経済合理性に裏付けされた良いものとなるよう、支援、指導・助言する際に必要となる視点を持つことが必要になります。

この演習ではパソコンを使ったコスト計算、仮想の施業提案書を使い、これらへ指導・助言すべき内容についての検討などを行いました。

森林施業の実行監理演習の模様2

パソコンを使ったコスト計算演習に真剣に取り組む研修生のみなさん。

 

コスト計算結果の発表

各グループのコスト計算結果を発表し、その分析や活用についても理解を深めました。

 

教材となった森林施業提案書

仮想の森林施業プランが演習教材です。

 

森林施業提案書への指導助言内容の検討作業

みなさん、真剣にチェックポイントなどを検討中です。

 

図面にチェックポイントなどを書き込んでいきました

検討がまとまったら、森林施業プランナーへ指導・助言すべき内容、図面だけでは判断がつかず現地を確認する必要がある箇所などを書き込んでいきました。

 

検討結果を発表し合いました

最後にグループでの検討結果を発表し合い、さらにいろいろな角度からの検討を行いました。

 

明日は、作成した図面を持って実際に現地に入り、図面との比較検証などの実習を行う予定です。

 

Posted by 指導普及課|2011.7.12|准フォレスター研修

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