占冠森林事務所

2006年12月掲載 国有林の役割を理解してもらうために 占冠森林事務所 森林官 板見 秀一

占冠（しむかっぷ）森林事務所の管理面積は約一四、〇〇〇ヘクタールあります。
今年度の主事業は、夏は林道事業と造林事業、冬は間伐調査です。この他、湯ノ沢地区で治山造林が計画されており、これに伴う林道の新設工事を実施しています。

仁々宇地区には、占冠村と協定を結んだ遊々の森（自然体感ニニウの森）があります。面積は六・九四ヘクタールで、推定
樹齢一、〇〇〇年のカツラを始め、トドマツ・ミズナラなどの巨樹巨木があり、見応え十分な森林です。

当署では鵡川の上流域に位置しているこの占冠地区で、胆振東部署と共催で「お魚を殖やす森づくり」を開催しています。これは、「森と川と海はひとつ」を合い言葉に毎年開かれています。このように、私たちの森林整備がこの占冠だけではなく下流に住んでいる方々、さらには海の環境にまで影響があるということを肝に銘じて実施しています。

また、国有林の役割・機能を、その流域に暮らす方々に少しでも多く理解していただけるように、フィールドの提供や森林教室などを通じて伝えています。

話は変わりますが、この占冠村は、東は日高山脈、西は夕張山脈に挟まれた、今年度の清流日本一の鵡川の上流部に位置しており、夏は最高気温三〇度、冬は最低気温マイナス三〇度と寒暖の差が六〇以上にもなる北海道でも有数の酷寒の地です。
この占冠の中央を流れる鵡川ではラフティング、赤岩地区ではロッククライミングが盛んに行われ、さらに、仁々宇や双珠別
地区には、ミニ層雲峡と呼んでも過言ではない渓谷があり、秋には美しい紅葉も見せてくれます。
皆さんも是非一度お立ち寄りください。

自然体感ニニウの森