カラマツ環状剥皮・着花調査講習会の実施(平成28年8月4日掲載)
平成28年6月13日(月曜日)、上川南部森林管理署幾寅国有林に設定しているカラマツ天然更新試験区において、カラマツの結実促進を目的とした環状剥皮と着花調査の講習会を実施しました。
当日は、森林総合研究所林木育種センター北海道育種場の中田育種課長に講師をお願いし、上川南部森林管理署と森林技術・支援センターから業務担当者や若手職員等12名が受講しました。
当試験区は、平成27年度に伐採跡地において、バックホウによる地がき処理を実施し、カラマツの種子が落下し、更新(発芽・成長)することにより、低コストな森林造成を目指しています。
カラマツ試験区
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現地説明
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カラマツの種子はその年によって、豊作・凶作の差があることから、少しでも着花量を増やすことができる”環状剥皮”という作業を行うこととし、職員のスキルアップのための講習会を兼ねて実施しました。
作業方法の概要は、母樹となるカラマツの樹皮を、鋸などを用いて2~3センチメートルの幅で半周剥皮し、上下に間隔をあけて、さらに残りの半周を剥皮するものです。
中田育種課長によつ解説
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環状剥皮後の状態
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受講者は、初めての作業に悪戦苦闘するものの、徐々に要領を掴んでくると楽しんでいる様子もうかがえました。着花促進効果は、翌年から現れて2~3年間継続するとのことです。
環状剥皮を実施した結果、どの程度着花量が増えるのか、現在の着花量と来年の着花量で比較するため、着花状況の目視による判定方法についてもレクチャーを受けました。
現地のカラマツは樹高が高く、しかも当日は曇天であったため、双眼鏡を用いても、着花を確認することが非常に難しかったようです。
「なかなか見にくいな~」
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カラマツの着花の様子
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来年度の着花に良い影響が現れ、天然更新が促進することを期待し講習会を終えました。
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