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北海道森林管理局技術開発課題現地検討会を開催!!

 

当森林技術センターは、北海道森林管理局の直轄の組織として、北海道という地域の特色を生かした北方林業の技術開発、情報発信ならびに指導普及の拠点として、上川北部森林管理署の管内にフィールドを持ち、機能類型に着目した管理経営のあり方、育成複層林施業、広葉樹の育成、高性能林業機械による間伐方法、天然林施業の推進等公益的機能の維持増進を旨とする国有林野の管理経営の一層の推進に資する技術開発課題を計画的に実行しています。

当センターは、平成7年に当時の旭川営林支局にて発足し、平成11年に改称した旭川分局森林技術第二センターを前身として平成16年に誕生しました。
昭和28年に建てられた旧士別営林署の建物を利用しており、道内の大学や試験研究機関とも連携しながら研究開発を進めています。
平成23年度は、実施中の課題6課題、新規1課題の技術開発課題を実行しており、北海道森林管理局技術開発委員会において平成23年度の実行結果の報告・審議をすることとされています。

森林技術センター

 


  これら各課題についての理解を深めていただき、現地実態に即した意見、助言を受けることを目的として、去る8月29~30日の2日間にわたり、技術開発委員会委員長である北海道大学大学院農学研究院教授、矢島崇氏をはじめ同副委員長の独立行政法人・森林総合研究所北海道支所地域研究監、佐々木尚三氏。北海道大学北方生物圏フィールド科学センター准教授、冨士田弘子氏、北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場・森林資源部長、木幡靖夫氏。森林総合研究所林木育種センター北海道育種場・育種課長、山田浩雄氏。北海道水産林務部森林環境局・首席普及指導員兼林業普及担当課長、伊藤雅之氏の代理出席として海道水産林務部森林環境局総括普及指導員、吉田裕二氏の計6名の外部委員の参加をいただき、また北海道森林管理局・計画部長、平野均一郎以下5名の職員により現地検討会を開催しました。
当日は天候にも恵まれ、予定していた時間よりも早く現地に着くことができ、現地での視察・意見交換も活発に行われました。  

視察最初の試験地は、今年度開発期間が完了する「カラマツ林育成技術の検証」試験地で、これは当初カラマツ人工林の帯状伐採跡地への広葉樹導入による複層林造成を目指した試験地でしたが、人工植栽区の成果は把握することができたものの天然下種更新による広葉樹の発生がほとんどみられなかった代わりに、カラ マツの天然更新が旺盛であったことから、その育成を図りカラマツ複層林(下木カラマツ)成立の可能性を検証することとなりました。

 

現地においては、調査最終年に周囲の植生であるササが復活するとともに新規の更新木が少なくなり、また植生高を脱することができなかった稚幼樹が被圧により消滅してきているものの、全体として更新に足る成績を収めることができています。

しかしながら光条件、植生による要因と考えられる不成績プロットも見受けられることから、これまでのデータから更新条件の傾向を解明することとしています。

カラマツ更新試験地での説明

【カラマツ更新試験地での説明。赤い杭は照度調査の測定箇所】

 


次の視察箇所は平成20年度より実施している「北海道における未立木地の解消のための土壌保全型更新手法の開発」試験地で、これはバックホウ地掻き、ブルドーザレーキ、ブラッシュカッター、ブラッシュカッター粉砕物敷き詰め、人力地拵えの5方式にブラッシュカッター、ブラッシュカッター粉砕物敷き詰めは1号苗と特号苗の2種類を用い計7仕様を1ブロックとして、下刈り開始時期ごとに4プロットを設定しました。

下刈り時期については、通常通り翌年(平成21年)から開始するプ ロット、以降1年ごとに下刈り開始時期をずらし22、23年に開始するプロットを設定し、最後のプロットについては下刈り無しとして、それぞれの植栽木の生長、生存率、植生の回復状況を調べ、それぞれの方式によるコスト比較を行い最も効率的な施業方法を調べるものです。

また、平成23年度より下刈りを開始する第3プロットでは表土処理の違い、植生回復との関連性により土砂流出量に変化が現れるかを測定するため試験開始年度より土砂流出量の測定を行っており、環境負荷に対する考察も併せて行っています。

土壌流出量測定の収集装置

【土壌保全試験地のプロット(H23下刈り開始プロット)の土砂流出量測定の収集装置】

 


 

次の視察箇所は直近で設定された「コンテナ苗による省力造林」試験地ですが、この課題は平成23年度からの新規課題であり、また国有林野事業技術開発重点取組課題になっています。

これは近年欧米で主流となっているマルチキャビティコンテナによる育苗により、生産・運搬コストや植栽効率・活着率に優れるといわれているマルチキャビティコンテナ苗について、北海道における主要林業樹種(トドマツ、アカエゾマツ、カラマツ等)を試験植栽してその成績を調査するものです。
この検討会の後に地拵、植付を実施する予定であったことから、実施の留意点について特に貴重な意見をいただくことができました。 

1日目最終の視察地は、森林総合研究所北海道支所との共同研究となっている「天然林での樹種の多様化を図る更新方法の開発」試験地で、この課題試験地の林分は洞爺丸台風の被害木処理の後に再生した二次林で、トドマツ、アカエゾマツのほかシナ、ナラ、イタヤカエデ等広葉樹が混交した林相であり、下層植生はクマイザサ主体となっています。

平成18年から実施されているこの試験は、ウダイカンバの更新が優勢することを抑制するよう照度をコントロールした伐採方法で、群状択伐区と単木択伐区を設定し、ササの影響を排除するためバックホウで地掻きしたプロットと、伐根を根返ししたプロットを作り更新条件を調査しています。
まだ調査が始まったばかりの試験地ですが、天然更新のメカニズムを説き明かし、多様な樹種で構成される天然林の更新・育成技術の開発に役立てていくことを目的としています。

コンテナ苗試験地での説明

【コンテナ苗試験地での説明風景。この斜面の上下にコンテナ苗を植栽予定】

 


 

2日目には平成11年から実施している長期課題「主要広葉樹の山引き苗による広葉樹育成技術の確立」試験地を視察していただきました。
この試験の目的は、広葉樹の優良木が資源的に減少する中で、これらの天然稚幼樹の山引き苗を用いた広葉樹施業の確立と、人工養苗との比較により有効性の検証を行い、広葉樹育成技術の発展に資することを意図して設定されました。

しかしながら、山引き苗試験区は積雪やササ等植生による被圧により成績が悪かったことから、22年度よりウダイカンバとミズナラの2樹種に絞って調査を継続していますが、ウダイカンバについては生存率が一桁となっている状況で、今回の視察では現状を確認していただくよい機会となりました。

養苗区については平成19年に植栽した後、下刈有りと下刈無しのプロットを設け、成長の比較をしています。現地ではシカ等による食害について、下刈有りプロットと下刈無しプロットで差が出ていること等を見ていただきました。

 

延べ2日間にわたる現地検討会となりましたが、各委員の先生方には大変忙しい中を参加していただきました。
本年の12月には北海道森林管理局技術開発委員会の開催が予定されており、その席上で今回の視察地を含む課題の報告を行うこととなりますが、委員会審議においてはより現地実態に即したご指摘やご意見が いただけるものと期待しており、今後の技術開発に役立てるべく努力していく考えです。

山取り苗試験地

【山引き苗試験地での説明。養苗区でシカの食害を受けた箇所】

山取り苗試験地の視察

【山引き苗試験地の視察状況】

 

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森林技術センター(旭川) 
ダイヤルイン:0165-23-2161

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