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中部森林管理局

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    天生(あもう)湿原GSS活動日誌(平成30年11月)

    天生湿原GSS活動日誌 

     

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    平成30年11月6日(火曜日)

    今年の天生は、国道工事の関係で山開きが8月15日となり、シーズンは例年の半分ほどとなってしまいました。
    春~初夏の花を楽しんで頂けなかった分、特に紅葉時期には沢山の登山客で賑わいました。
    本日で、私たちの勤務も終了です。
    最後に天生のこんな写真を掲載します。
    まずは、こちら。
    大きな岩の上に這うように樹木が育っています。天生では、このような光景が多くみられます。
    皆さん、自然のこの光景から何を連想しますか?
    (ちなみに、私たちは『タコ岩』などと呼んでいます…タコが岩の上を這っている…?笑)


    湿原の中にできた大きな水溜まりです。
    一見ただの水溜まりのように見えるかもしれません。
    水溜まりの写真…から更に心の目で見てください。
    さらに写り込む様々な情景が見えてきます。


    こちら、11月に入ってから撮影した『ミヤマカタバミ』の葉です。
    周りの他の樹木が葉を落とし、寒々とした景色になった中、このミヤマカタバミは健気に緑色のまま小さく佇んでいます。
    ハートの形を3つ合わせた葉っぱ。可愛らしい形が私たちを癒してくれます。


    レイチェルカーソン著『センス・オブ・ワンダー』という本があります。
    自然の中から、五感で感じる素晴らしさに、私たちは働きながら触れさせてもらっています。
    本の中には「知ることは感じることの半分も重要ではない」という記述があります。
    地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで生き生きとした精神力を保ち続けることができる…
    現場で働きながら、この本の言わんとする事が少しずつ解ってくるような気がしています。
    このブログを通して、私たちが仕事の中で感じた、自然の神秘さ不思議さ魅力を、少しでもお伝えできていれば嬉しいです。
    最後は、自然が偶然作り出したこちらの写真をご覧ください。
    「あれ?何かの顔にみえる?」(笑)
    それでは、皆さまごきげんよう。

    平成30年11月5日(月曜日)

    本日は、朝霧が濃く、天生峠頂上付近までは視界が20m前後でした。
    登山道入口に到着したとたん、空が明るくなり視界が開けました。
    登山道500mほど登った所から写した写真です。
    この時期特有の絶景です。


    本日は、天生の山終いです。
    規制ロープや案内看板などを撤収する為、登山道を歩きました。
    こちら、途中で出会ったカタツムリです。
    カタツムリも冬期間はどこかで冬を越すはずですが、どこへ行くつもりなのでしょう…。
    体を目一杯伸ばして進もうとしていますが、気温が低いせいかなかなか前へと進みません。
    雪が降る前に、目的の場所に辿り着けるといいですね。


    作業を終えての帰り道、朝と同じ場所で撮影した写真です。
    日中は気温も上がり、麓を覆い隠していた朝霧もすっかり消え、冬間近かの景色が広がっていました。

    平成30年11月3日(土曜日)

    比較的手軽に見て廻ることのできる天生湿原は皆さまにも人気ですが、
    少し急登を登った先にある『木平湿原』にも魅力は沢山あります。
    湿原そのものや、そこに生育する湿地性の植物の魅力は当然ですが、湿原周辺の「樹木の造形美」が一押しです。
    ブナの大木が林立する中を、落ち葉にびっしり覆われた登山道が続きます。
    写真の場所はゆったりとしたブナ林の中の散歩道といった風情ですが、急登部分もありますので、
    下山のルートとして利用するのも良いかと思います。


    ブナの大木(古木)に赤茶色のキノコ(ヒイロタケ?)やツルアジサイの蔓がびっしり繁茂しています。
    樹勢が衰えた証拠でしょうか・・・力強さよりも、何か一抹の哀愁が漂います。


    直径50~60cmの幹を7~8mもウネウネと這わせ、ほぼ水平に成長し続けているブナの大木です。
    表面はコケ植物でびっしり埋め尽くされており、霧が発生しやすく湿度が常に高い環境であることが推察できます。
    雲霧林のような場所なのでしょう。


    ブナの古木に着生している『ヤシャビシャク』の果実です。
    着生植物ですが寄生植物ではありません。
    ブナなどの高木に着生しているため、なかなか間近で観察できない植物ですが、たまたま苔むした大木の目の高さ付近にあったのでカメラを向けました。
    着生木の伐採などにより生育数を減らし、地域によっては絶滅危惧種に指定されていますが、天生の森では比較的多く見られます。


    木平の典型的な情景です。
    多雪地帯特有の地面を這う樹木と、普通に直立して育つ樹木、同じ種類なのに若木の時期に受けたダメージがそのまま尾を引いている個体と、
    ダメージが比較的小さくスクスクと育った個体・・・人間模様の機微を描いたテレビドラマのようですね。


    おなじみ木平湿原の初冬の風景です。
    今年度は天生への道が8月中旬まで閉ざされていたので、春・夏をとばして、秋~初冬にワープしてしまった気がします。

    平成30年11月1日(木曜日)

    麓では秋真っ盛りのこの時期ですが、籾糠山の山頂付近はもう雪化粧。
    今日の天生湿原は時折雪まじりの時雨。気温は2℃。冬の到来も間近です。


    湿原の植物はほとんど冬枯れの状態です。
    「湿原」と書きましたが、実は湿原の周辺部はかなり陸地化が進んでおり、
    遠くない将来には湿原の消滅が危惧されています。
    そのため毎年この時期に湿原内に入り込んだイヌツゲやノリウツギを短く刈り込んでいます。
    「自然の変遷に任せるべきでは?」という意見もありますが、少なくとも湿原の陸地化を少しでも遅らせ、
    訪れる人々に「湿原の自然」を楽しんでいただくという考え方も「有り」ではないかと思います。


    天生の森の樹木もほとんど葉を落とし、草花も地上部が枯れ、登山道を歩いていても何となく寂しさを感じます。
    でも少し注意して周囲を観察すると、まだまだ面白い植物が有るものです。
    キノコの仲間です。
    「可愛らしいもの」「不思議な形のもの」「不気味なもの」・・・本当に様々です。
    申し訳ありませんが、名前がよくわからないもの、はっきりしないものばかりですので、写真で紹介するだけにしておきます・・・あしからず。きのこの世界をお楽しみください。
    名前を知っている方はご連絡ください。(笑)