このページの本文へ移動

中部森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    天生(あもう)湿原GSS活動日誌(令和元年8月)

    天生湿原GSS活動日誌 

     

    令和元年8月

    ◇過去の記事◇

    令和元年7月

    令和元年6月

    平成30年11月

    平成30年10月

    平成30年9月

    平成30年8月

    平成29年

    平成28年

    平成27年

     

     

    令和元年8月29日(木曜日)

    毎年、この時期の湿原を賑わしてくれる『シラヒゲソウ』。
    今年も、只今見頃を迎えています。
    花の時期は長く、7月末~9月下旬頃まで楽しむ事ができます。
    シラヒゲソウは、岐阜県の絶滅危惧にも指定されています。
    そう思えないほど、湿原一面に咲き誇っています。
    天生の代名詞と言えば、紅葉とブナの原生林とミズバショウですが、このシラヒゲソウももっとPRしていきたいです。

    こちら、花弁の縁が糸状に切れ込む繊細さが何とも素敵なシラヒゲソウ。
    天生のシラヒゲソウは少し大きめの『オオシラヒゲソウ』です。


    蕾は、まんまるで髭が覗いて可愛らしいです。

    葉っぱも見てください。
    茎を抱くように丸っこい葉がついています。
    ずっと観察していても飽きません。

    令和元年8月27日(火曜日)

    前回こちらミヤマクワガタをご紹介しました。
    立派なアゴの横にあるに『触角』にも注目してみます。
    クワガタムシの触角は敏感です。
    真横から触角を突つくと、嫌がって逃げていきます。
    面白いことに、正面からちょっかいを出すとアゴをカチカチと攻撃してきます。
    小学生の頃、同じくクワガタにちょっかいを出し、人差し指を挟まれた事を思い出しました。
    一度挟まれるとそう簡単には離してくれません。
    挟まれたまま、夏休みのラジオ体操をしました…。


    こちらブナ林の中で大きな蛾に出会いました。
    オオミズアオです。
    都心の外灯にも寄ってくる蛾で生息域は広いです。
    私は美しいと感じたのですが、
    外灯の下では、青白く幽霊を連想させあまり好まれないようです。

    こちら、オオミズアオの『触角』をアップしてみました。
    こちらも、触角の繊細さと色に惹かれたのですが…
    気持ち悪い方がいたらごめんなさい。
    このオオミズアオの触角はミヤマクワガタの触角とは役割が違い、
    メスの出す匂いをキャッチする為のものです。
    よって、オスの方が良く発達しています。

    令和元年8月26日(月曜日)

    今年は昼間にクワガタムシをよく見かけます。
    こちらは『ミヤマクワガタ』です。
    盛り上がった頭部が特徴的なこの『ミヤマクワガタ』は飛騨の森では1番よく見かけます。
    山地性のクワガタで、平地ではあまり見られません。
    小どもの頃は、なぜかカブトムシやクワガタムシが大好きでした。
    私の地元では、このミヤマクワガタに出会う事はありませんでしたが、
    飛騨地方の方に聞くと、このミヤマクワガタはあまり珍しい物ではなく、
    ノコギリクワガタの方が喜ばれたようです。

    ハサミやキバと呼ばれる事もありますが、
    『アゴ』が正しい呼び名です。
    立派な大アゴをもった雄のミヤマクワガタです。
    雄のニホンジカの角のようでもあります。
    その事から、クワガタムシは英語名で「stag beetle」=「雄鹿 甲虫」となっています。

    こちらは同じくミヤマクワガタの雌と思われます。

    こちらも別個体のミヤマクワガタの雌です。
    クワガタムシのアゴには面白い特徴があります。
    それは成育環境の違い(生育温度の違いなど)により大アゴの形に大きな違いが出る事です。
    同じ種でも、別の種かと思うほどの差です。
    昆虫の中で、そのような差が出るものはクワガタムシくらいです。

    令和元年8月22日(木曜日)

    こちらカツラの大木です。
    天生の代名詞『カツラ門』のカツラは荘厳ですが、
    こちらのカツラの大木も見応えがあります。
    カツラの特徴でもある『株立ち』になり『ひこばえ』が出ています。
    株立ちとは、一本の茎の根元から複数の枝が出ることです。
    ひこばえも同じ意味で、曾孫生えと書きます。


    このように、天生のカラ谷のカツラの大木は根上がりになっています。
    根上がりの下には、人が入って休めるくらいの空洞ができます。
    今は、道具置き場として利用させてもらっていますが、
    クマ等の動物の寝床となっていた事もあったかもしれませんね。
    本日も根上がりの中で、小鳥が砂浴びをしていました。

    こちら、大木のカツラは葉も幾重にも重なって、大きな体を作り上げています。
    よく見ると、一つ一つはハート型です。

    こちら、駐車場で只今見頃の『ハクサンシャジン』です。
    ツリガネニンジンの高山型です。

    本日は、雨降りでした。
    最近、透明になる花としてサンカヨウは人気ですが、
    このハクサンシャジンも雨に打たれ透明になっていました。

    薄紫色のガラスのようです。
    雨の日しか味わえない山の魅力です。

    ハクサンシャジンの花にはアリを寄せ付けるフェロモンがあるようです。

    令和元年8月20日(火曜日)

    只今、天生の森にはそこかしこで香水のような香りが漂っています。
    香りの正体は、こちら『リョウブ』です。
    標高によって、低木~小高木になる樹木です。
    花が咲いて暫く経つと、独特の良い香りを放ちます。

    ご覧のように白い小さな花を房状につけます。
    うだるような暑さの中、お盆の頃に涼しげに咲き誇ります。
    他の花が少ない時期に最盛期を迎える為、目につきやすいですね。

    こちらはリョウブの樹皮です。
    他にはない、特徴的な美しさがあるため、床柱に使われます。
    ナツツバキやサルスベリの樹皮によく似ています。

    令和元年8月8日(木曜日)

    天生の森から真夏の北アルプスを望みます。
    夏空が広がる今日、夏の雲の間から穂高連峰が姿を見せてくれました。

    こちらは、何に使う道具かお解りになりますか?
    今では、ほとんど見かけなくなった形です。

    先月のブログでもご紹介した『背負子(しょいこ)』です。
    こちらは、重量があるものを運ぶ時に使います。
    本日は、土砂運搬の作業です。
    重心を上部にする事で、比較的軽く背負えます。
    昔はこの背負子を使い、米俵や薪や炭俵、畑に使う堆肥や土を運んでいました。
    農家の家には、必ずあったこの道具も最近ではほとんど見かけなくなりました。
    この背負子は天生パトロール員の手作りものです。

    令和元年8月6日(火曜日)

    暑い暑い、夏日の今日。
    天生湿原の匠屋敷の標高は1400m。
    朝一番でこの気温です。
    同じ気温でも、都会の真ん中と、森の中で感じる体感温度は随分違うように思います。
    歩くだけでも、全身に汗。
    しかし、森の中には爽やかな風が吹きます。


    強い日射しに目を細め、ふと頭上を見上げると…。
    オオカメノキが作り出す自然の『影絵』です。
    自然はいつも小さな発見を与えてくれます。

    ひまわり?のようなマルバダケブキです。
    天生のマルバダケブキは、人間の身長を軽く越えます。
    おおよそ2mを越えるものばかりです。
    花はその先端につけるので、必死に手を伸ばして接写の写真を撮ります。

    令和元年8月4日(日曜日)

    本日、オオバコ除去ボランティアが開催されました。
    天生には今から10年ほど前まで、他の植物が侵入できないほどのオオバコが生えていました。
    歩道沿いをびっしりと埋め尽くすほどでした。
    オオバコは大変繁殖力が強く、別名は車前草(しゃぜんそう)と言われます。
    車が通る前に先行して、生えてくるほどの繁殖力があることからです。
    毎年行われているボランティア活動で、現在、天生の登山道沿いではオオバコをほとんど見かけなくなりました。
    そのおかげで他の植物の種類も増え、様々な花を楽しむことができます。


    本日、最年少参加の男の子です。
    一生懸命オオバコを探して抜いてくれました。
    小学低学年で、自然から得られる発見や驚き、楽しさを知ることはとても大切な事かと思います。
    いきいきとした姿が印象的でした。
    ぜひ、大人になったら又違う目線で天生の森を訪れてくださいね。

    オオバコ除去の後は、散策会が開催されました。
    参加者の皆さんには天生の森の魅力を知って頂くよい機会となりました。

    令和元年8月1日(木曜日)

    ヤンマのヤゴが脱皮した抜け殻を見つけました。
    背中から抜け出している様子がよくわかります。

    近くには脱皮したばかりのまだ弱々しい姿がありました。
    帰りに覗くと、すっかり姿はなくなっていました。
    今頃、元気に天生の森を飛び回っていることでしょう。

    こちらは、まさに今から脱皮を始めようとしています。
    写真では分かりにくいですが、一生懸命格闘している姿を見ることができました。
    湿原には昆虫が住みやすい環境が整っています。